○盛岡北部行政事務組合指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例

(平成25年2月26日条例第1号)
改正 平成27年2月26日条例第3号
平成29年3月8日条例第2号
平成30年3月9日条例第4号
令和3年3月5日条例第2号

目次

第7章 地域密着型特定施設入居者生活介護

第1節 基本方針

第130条 指定地域密着型サービスに該当する地域密着型特定施設入居者生活介護(以下「指定地域密着型特定施設入居者生活介護」という。)の事業は、地域密着型特定施設サービス計画(法第8条第20項に規定する計画をいう。以下同じ。)に基づき、入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話、機能訓練及び療養上の世話を行うことにより、当該指定地域密着型特定施設入居者生活介護の提供を受ける入居者(以下この章において「利用者」という。)が指定地域密着型特定施設(同項に規定する地域密着型特定施設であって、当該指定地域密着型特定施設入居者生活介護の事業が行われるものをいう。以下同じ。)においてその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるようにするものでなければならない。

 指定地域密着型特定施設入居者生活介護の事業を行う者(以下「指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者」という。)は、安定的かつ継続的な事業運営に努めなければならない。

第2節 人員に関する基準

(従業者の員数)

第131条 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者が指定地域密着型特定施設ごとに置くべき指定地域密着型特定施設入居者生活介護の提供に当たる従業者(以下「地域密着型特定施設従業者」という。)の職種は、次の各号に掲げるものとし、その職種ごとの員数は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

  1. (1) 生活相談員 1以上
  2. (2) 看護師若しくは准看護師(以下この章において「看護職員」という。)又は介護職員 次に定めるところによる。

    ア 看護職員及び介護職員の合計数は、常勤換算方法で、利用者の数が3又はその端数を増すごとに1以上とすること。

    イ 看護職員の数は、常勤換算方法で、1以上とすること。

    ウ 常に1以上の指定地域密着型特定施設入居者生活介護の提供に当たる介護職員が確保されること。

  3. (3) 機能訓練指導員 1以上
  4. (4) 計画作成担当者 1以上

 前項の利用者の数は、前年度の平均値とする。ただし、新規に指定地域密着型特定施設の指定を受ける場合は、推定数による。

 第1項第1号の生活相談員のうち1人以上は、常勤の者でなければならない。

 第1項第2号の看護職員及び介護職員は、主として指定地域密着型特定施設入居者生活介護の提供に当たるものとし、看護職員及び介護職員のうちそれぞれ1人以上は、常勤の者でなければならない。ただし、サテライト型特定施設(当該施設を設置しようとする者により設置される当該施設以外の介護老人保健施設、介護医療院又は病院若しくは診療所であって当該施設に対する支援機能を有するもの(以下この章において「本体施設」という。)との密接な連携を確保しつつ、本体施設とは別の場所で運営される指定地域密着型特定施設をいう。以下同じ。)にあっては、常勤換算方法で1以上とする。

 第1項第3号の機能訓練指導員は、日常生活を営むのに必要な機能の減退を防止するための訓練を行う能力を有する者とし、当該地域密着型特定施設における他の業務に従事することができるものとする。

 第1項第4号の計画作成担当者は、専らその職務に従事する介護支援専門員であって、地域密着型特定施設サービス計画の作成を担当させるのに適当と認められるものとする。ただし、利用者の処遇に支障がない場合は、当該地域密着型特定施設における他の業務に従事することができる。

 第1項及び前項の規定にかかわらず、サテライト型特定施設の生活相談員、機能訓練指導員又は計画作成担当者については、次に掲げる本体施設の場合には、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める職員により当該サテライト型特定施設の入居者の処遇が適切に行われると認められるときは、これを置かないことができる。

  1. (1) 介護老人保健施設 支援相談員、理学療法士、作業療法士若しくは言語聴覚士又は介護支援専門員
  2. (2) 病院 介護支援専門員(指定介護療養型医療施設の場合に限る。)
  3. (3) 介護医療院 介護支援専門員

 第1項第1号の生活相談員、同項第2号の看護職員及び介護職員、同項第3号の機能訓練指導員並びに同項第4号の計画作成担当者は、当該職務の遂行に支障がない場合は、同一敷地内にある他の事業所、施設等の業務に従事することができるものとする。

 指定地域密着型特定施設に指定小規模多機能型居宅介護事業所又は指定看護小規模多機能型居宅介護事業所が併設されている場合においては、当該指定地域密着型特定施設の員数を満たす従業者を置くほか、第83条に定める指定小規模多機能型居宅介護事業者の人員に関する基準を満たす小規模多機能型居宅介護従業者を置いているとき又は第192条に定める指定看護小規模多機能型居宅介護事業所の人員に関する基準を満たす看護小規模多機能型居宅介護従業者を置いているときは、当該指定地域密着型特定施設の従業者は、当該指定小規模多機能型居宅介護事業所又は指定看護小規模多機能型居宅介護事業所の業務に従事することができる。

10 指定地域密着型特定施設の計画作成担当者については、併設される指定小規模多機能型居宅介護事業所又は指定看護小規模多機能型居宅介護事業所の介護支援専門員により当該指定地域密着型特定施設の利用者の処遇が適切に行われると認められるときは、これを置かないことができる。

(管理者)

第132条 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、指定地域密着型特定施設ごとに専らその職務に従事する管理者を置かなければならない。ただし、指定地域密着型特定施設の管理上支障がない場合は、当該指定地域密着型特定施設における他の業務に従事し、又は同一敷地内にある他の事業所、施設等若しくは本体施設の業務(本体施設が病院又は診療所の場合は、管理者としての職務を除く。)若しくは併設する指定小規模多機能型居宅介護事業所若しくは指定看護小規模多機能型居宅介護事業所の業務に従事することができる。

第3節 設備に関する基準

第133条 指定地域密着型特定施設の建物(利用者の日常生活のために使用しない附属の建物を除く。次項において同じ。)は、耐火建築物(建築基準法(昭和25年法律第201号)第2条第9号の2に規定する耐火建築物をいう。)又は準耐火建築物(同条第9号の3に規定する準耐火建築物をいう。)でなければならない。

 前項の規定にかかわらず、組合管理者が、木造かつ平屋建ての建物について、火災予防、消火活動等に関し専門的知識を有する者の意見を聴いて、次の各号に掲げるいずれかの要件を満たし、かつ、火災に係る利用者の安全性が確保されていると認めた場合は、指定地域密着型特定施設の建物とすることができる。

  1. (1) スプリンクラー設備の設置、天井等の内装材等への難燃性の材料の使用、調理室等火災が発生するおそれがある箇所における防火区画の設置等により、初期消火及び延焼の抑制に配慮した構造であること。
  2. (2) 非常警報設備の設置等による火災の早期発見及び通報の体制が整備されており、円滑な消火活動が可能なものであること。
  3. (3) 避難口の増設、搬送を容易に行うために十分な幅員を有する避難路の確保等により、円滑な避難が可能な構造であり、かつ、避難訓練を頻繁に実施すること、第131条に定める基準により置かれるべき従業者の員数を超える員数の従業者を置くこと等により、火災の際の円滑な避難が可能なものであること。

 指定地域密着型特定施設は、一時介護室(一時的に利用者を移して指定地域密着型特定施設入居者生活介護を行うための室をいう。以下同じ。)、浴室、便所、食堂及び機能訓練室を有しなければならない。ただし、他に利用者を一時的に移して介護を行うための室が確保されている場合にあっては一時介護室を、他に機能訓練を行うために適当な広さの場所が確保できる場合にあっては機能訓練室を、利用者が同一敷地内にある他の事業所、施設等の浴室及び食堂を利用できる場合にあっては浴室及び食堂を設けないことができる。

 指定地域密着型特定施設の介護居室(指定地域密着型特定施設入居者生活介護を行うための専用の居室をいう。以下同じ。)、一時介護室、浴室、便所、食堂及び機能訓練室は、次の基準を満たさなければならない。

  1. (1) 介護居室

    ア  一の居室の定員は、1人とする。ただし、利用者の処遇上必要と認められる場合は、2人とすることができる。

    イ プライバシーの保護に配慮し、介護を行える適当な広さであること。

    ウ 地階に設けてはならないこと。

    エ 1以上の出入口は、避難上有効な空き地、廊下又は広間に直接面して設けること。

  2. (2) 一時介護室 介護を行うために適当な広さを有すること。
  3. (3) 浴室 身体の不自由な者が入浴するのに適したものとすること。
  4. (4) 便所 居室のある階ごとに設置し、非常用設備を備えていること。
  5. (5) 食堂 機能を十分に発揮し得る適当な広さを有すること。
  6. (6) 機能訓練室 機能を十分に発揮し得る適当な広さを有すること。

 指定地域密着型特定施設は、利用者が車椅子で円滑に移動することが可能な空間と構造を有するものでなければならない。

 指定地域密着型特定施設は、消火設備その他の非常災害に対処するために必要な設備を設けるものとする。

 前各項に定めるもののほか、指定地域密着型特定施設の構造設備の基準については、建築基準法及び消防法(昭和23年法律第186号)の定めるところによる。

第4節 運営に関する基準

(内容及び手続の説明及び契約の締結等)

第134条 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、あらかじめ、入居申込者又はその家族に対し、第146条の重要事項に関する規程の概要、従業者の勤務の体制、利用料の額及びその改定の方法その他の入居申込者のサービスの選択に資すると認められる重要事項を記した文書を交付して説明を行い、入居及び指定地域密着型特定施設入居者生活介護の提供に関する契約を文書により締結しなければならない。

 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、前項の契約において、入居者の権利を不当に狭めるような契約解除の条件を定めてはならない。

 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、より適切な指定地域密着型特定施設入居者生活介護を提供するため利用者を介護居室又は一時介護室に移して介護を行うこととしている場合にあっては、利用者が介護居室又は一時介護室に移る際の当該利用者の意思の確認等の適切な手続をあらかじめ第1項の契約に係る文書に明記しなければならない。

 第10条第2項から第6項までの規定は、第1項の規定による文書の交付について準用する。

(指定地域密着型特定施設入居者生活介護の提供の開始等)

第135条 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、正当な理由なく入居者に対する指定地域密着型特定施設入居者生活介護の提供を拒んではならない。

 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、入居者が指定地域密着型特定施設入居者生活介護に代えて当該指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者以外の者が提供する介護サービスを利用することを妨げてはならない。

 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、入居申込者又は入居者(以下「入居者等」という。)が入院治療を要する者であること等入居者等に対し自ら必要なサービスを提供することが困難であると認めた場合は、適切な病院又は診療所の紹介その他の適切な措置を速やかに講じなければならない。

 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、指定地域密着型特定施設入居者生活介護の提供に当たっては、利用者の心身の状況、その置かれている環境等の把握に努めなければならない。

第136条 削除

(サービスの提供の記録)

第137条 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、指定地域密着型特定施設入居者生活介護の開始に際しては、当該開始の年月日及び入居している指定地域密着型特定施設の名称を、指定地域密着型特定施設入居者生活介護の終了に際しては、当該終了の年月日を、利用者の被保険者証に記載しなければならない。

 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、指定地域密着型特定施設入居者生活介護を提供した際には、提供した具体的なサービスの内容、当該サービスの提供を受けた利用者、提供した日その他必要な事項を記録しなければならない。

(利用料等の受領)

第138条 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、法定代理受領サービスに該当する指定地域密着型特定施設入居者生活介護を提供した際には、その利用者から利用料の一部として、当該指定地域密着型特定施設入居者生活介護に係る地域密着型介護サービス費用基準額から当該指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者に支払われる地域密着型介護サービス費の額を控除して得た額の支払を受けるものとする。

 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、法定代理受領サービスに該当しない指定地域密着型特定施設入居者生活介護を提供した際にその利用者から支払を受ける利用料の額と、指定地域密着型特定施設入居者生活介護に係る地域密着型介護サービス費用基準額との間に、不合理な差額が生じないようにしなければならない。

 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、前2項の支払を受ける額のほか、次に掲げる費用の額の支払を利用者から受けることができる。

  1. (1) 利用者の選定により提供される介護その他の日常生活上の便宜に要する費用
  2. (2) おむつ代
  3. (3) 前2号に掲げるもののほか、指定地域密着型特定施設入居者生活介護において提供される便宜のうち、日常生活においても通常必要となるものに係る費用であって、その利用者に負担させることが適当と認められるもの

 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、前項各号に掲げる費用の額に係るサービスの提供に当たっては、あらかじめ、利用者又はその家族に対し、当該サービスの内容及び費用について説明を行い、利用者の同意を得なければならない。

(指定地域密着型特定施設入居者生活介護の取扱方針)

第139条 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、利用者の要介護状態の軽減又は悪化の防止に資するよう、認知症の状況等利用者の心身の状況を踏まえて、日常生活に必要な援助を妥当適切に行わなければならない。

 指定地域密着型特定施設入居者生活介護は、地域密着型特定施設サービス計画に基づき、漫然かつ画一的なものとならないよう配慮して行われなければならない。

 地域密着型特定施設従業者は、指定地域密着型特定施設入居者生活介護の提供に当たっては、懇切丁寧に行うことを旨とし、利用者又はその家族から求められたときは、サービスの提供方法等について、理解しやすいように説明を行わなければならない。

 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、指定地域密着型特定施設入居者生活介護の提供に当たっては、当該利用者又は他の利用者等の生命又は身体を保護するため緊急やむを得ない場合を除き、身体の拘束等を行ってはならない。

 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、前項の身体の拘束等を行う場合には、その態様及び時間、その際の利用者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由を記録しなければならない。

 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、身体的拘束等の適正化を図るため、次に掲げる措置を講じなければならない。

  1. (1) 身体的拘束等の適正化のための対策を検討する委員会(テレビ電話装置等を活用して行うことができるものとする。)を3月に1回開催するとともに、その結果について、介護職員その他の従業者に周知徹底を図ること。
  2. (2) 身体的拘束等の適正化のための指針を整備すること。
  3. (3) 介護職員その他の従業者に対し、身体的拘束等の適正化のための研修を定期的に実施すること。

 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、自らその提供する指定地域密着型特定施設入居者生活介護の質の評価を行い、常にその改善を図らなければならない。

(地域密着型特定施設サービス計画の作成)

第140条 指定地域密着型特定施設の管理者は、計画作成担当者(第131条第1項第4号の計画作成担当者をいう。以下この条において同じ。)に地域密着型特定施設サービス計画の作成に関する業務を担当させるものとする。

 計画作成担当者は、地域密着型特定施設サービス計画の作成に当たっては、適切な方法により、利用者について、その有する能力、その置かれている環境等の評価を通じて利用者が現に抱える問題点を明らかにし、利用者が自立した日常生活を営むことができるように支援する上で解決すべき課題を把握しなければならない。

 計画作成担当者は、利用者又はその家族の希望及び利用者について把握された解決すべき課題に基づき、他の地域密着型特定施設従業者と協議の上、サービスの目標及びその達成時期、サービスの内容、サービスを提供する上での留意点等を盛り込んだ地域密着型特定施設サービス計画の原案を作成しなければならない。

 計画作成担当者は、地域密着型特定施設サービス計画の作成に当たっては、その原案の内容について利用者又はその家族に対して説明し、文書により利用者の同意を得なければならない。

 計画作成担当者は、地域密着型特定施設サービス計画を作成した際には、当該地域密着型特定施設サービス計画を利用者に交付しなければならない。

 計画作成担当者は、地域密着型特定施設サービス計画の作成(この項の規定による地域密着型特定施設サービス計画の変更を含む。)後においても、他の地域密着型特定施設従業者との連絡を継続的に行うことにより、地域密着型特定施設サービス計画の実施状況の把握を行うとともに、利用者についての解決すべき課題の把握を行い、必要に応じて地域密着型特定施設サービス計画の変更を行うものとする。

 第2項から第5項までの規定は、前項に規定する地域密着型特定施設サービス計画の変更について準用する。

(介護)

第141条 介護は、利用者の心身の状況に応じ、利用者の自立の支援と日常生活の充実に資するよう、適切な技術をもって行われなければならない。

 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、自ら入浴が困難な利用者について、1週間に2回以上、適切な方法により、入浴させ、又は清しきしなければならない。

 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、利用者の心身の状況に応じ、適切な方法により、排せつの自立について必要な援助を行わなければならない。

 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、前3項に定めるほか、利用者に対し、食事、離床、着替え、整容その他日常生活上の世話を適切に行わなければならない。

(機能訓練)

第142条 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、利用者の心身の状況等を踏まえ、必要に応じて日常生活を送る上で必要な生活機能の改善又は維持のための機能訓練を行わなければならない。

(健康管理)

第143条 指定地域密着型特定施設の看護職員は、常に利用者の健康の状況に注意するとともに、健康保持のための適切な措置を講じなければならない。

(相談及び援助)

第144条 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、常に利用者の心身の状況、その置かれている環境等の的確な把握に努め、利用者又はその家族に対し、その相談に適切に応じるとともに、利用者の社会生活に必要な支援を行わなければならない。

(利用者の家族との連携等)

第145条 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、常に利用者の家族との連携を図るとともに、利用者とその家族との交流等の機会を確保するよう努めなければならない。

(運営規程)

第146条 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、指定地域密着型特定施設ごとに、次に掲げる事業の運営についての重要事項に関する規程を定めておかなければならない。

  1. (1) 事業の目的及び運営の方針
  2. (2) 地域密着型特定施設従業者の職種、員数及び職務の内容
  3. (3) 入居定員及び居室数
  4. (4) 指定地域密着型特定施設入居者生活介護の内容及び利用料その他の費用の額
  5. (5) 利用者が介護居室又は一時介護室に移る場合の条件及び手続
  6. (6) 施設の利用に当たっての留意事項
  7. (7) 緊急時等における対応方法
  8. (8) 非常災害対策
  9. (9) 虐待の防止のための措置に関する事項
  10. (10) その他運営に関する重要事項

(勤務体制の確保等)

第147条 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、利用者に対し、適切な指定地域密着型特定施設入居者生活介護その他のサービスを提供できるよう、従業者の勤務の体制を定めておかなければならない。

 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、当該指定地域密着型特定施設の従業者によって指定地域密着型特定施設入居者生活介護を提供しなければならない。ただし、当該指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者が業務の管理及び指揮命令を確実に行うことができる場合は、この限りでない。

 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、前項ただし書の規定により指定地域密着型特定施設入居者生活介護に係る業務の全部又は一部を委託により他の事業者に行わせる場合にあっては、当該事業者の業務の実施状況について定期的に確認し、その結果等を記録しなければならない。

 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、地域密着型特定施設従業者の資質の向上のために、その研修の機会を確保しなければならない。その際、当該指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、全ての地域密着型特定施設従業者(看護師、准看護師、介護福祉士、介護支援専門員、法第8条第2項に規定する政令で定める者等の資格を有する者その他これに類する者を除く。)に対し、認知症介護に係る基礎的な研修を受講させるために必要な措置を講じなければならない。

 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、適切な指定地域密着型特定施設入居者生活介護の提供を確保する観点から、職場において行われる性的な言動又は優越的な関係を背景とした言動であって業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより地域密着型特定施設従業者の就業環境が害されることを防止するための方針の明確化等の必要な措置を講じなければならない。

(協力医療機関等)

第148条 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、利用者の病状の急変等に備えるため、あらかじめ、協力医療機関(当該指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者との間で、利用者が医療を必要とした際の連携及び協力が合意されている医療機関をいう。)を定めておかなければならない。

 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、あらかじめ、協力歯科医療機関(当該指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者との間で、利用者が歯科治療を必要とした際の連携及び協力が合意されている歯科医療機関をいう。)を定めておくよう努めなければならない。

(記録の整備)

第149条 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、従業者、設備、備品及び会計に関する諸記録を整備しておかなければならない。

 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、利用者に対する指定地域密着型特定施設入居者生活介護の提供に関する次に掲げる記録を整備し、当該提供の完結の日から2年間保存しなければならない。ただし、第2号については5年間保存しなければならない。

  1. (1) 地域密着型特定施設サービス計画
  2. (2) 第137条第2項に規定する提供した具体的なサービスの内容等の記録
  3. (3) 第139条第5項に規定する身体の拘束等の態様及び時間、その際の利用者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由の記録
  4. (4) 第147条第3項に規定する結果等の記録
  5. (5) 次条において準用する第29条に規定する組合への通知に係る記録
  6. (6) 次条において準用する第39条第2項に規定する苦情の内容等の記録
  7. (7) 次条において準用する第41条第2項に規定する事故の状況及び事故に際して採った処置についての記録
  8. (8) 次条において準用する第60条の17第2項に規定する報告、評価、要望、助言等の記録

(準用)

第150条 第13条、第14条、第23条、第29条、第33条の2、第35条から第39条まで、第41条から第42条まで、第60条の11、第60条の15、第60条の16、第60条の17第1項から第4項まで及び第100条の規定は、指定地域密着型特定施設入居者生活介護の事業について準用する。この場合において、第33条の2第2項、第35条第1項並びに第41条の2第1号及び第3号中「定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者」とあるのは「地域密着型特定施設従業者」と、第60条の11第2項中「この節」とあるのは「第7章第4節」と、第60条の16第2項第1号及び第3号中「地域密着型通所介護従業者」とあるのは「地域密着型特定施設従業者」と、第60条の17第1項中「地域密着型通所介護について知見を有する者」とあるのは「地域密着型特定施設入居者生活介護について知見を有する者」と、「6月」とあるのは「2月」と読み替えるものとする。