○盛岡北部行政事務組合特定個人情報等の管理に関する規程

(平成29年3月29日訓令第1号)

 

目次

 第1章 総則(第1条)

 第2章 管理体制(第2条―第5条)

 第3章 教育研修(第6条―第8条)

 第4章 特定個人情報等の取扱い(第9条―第19条)

 第5章 情報システムにおける安全確保(第20条―第33条)

 第6章 管理区域の安全管理(第34条・第35条)

 第7章 特定個人情報等の提供及び業務委託(第36条・第37条)

 第8章 安全確保上の問題への対応(第38条―第40条)

 第9章 監査及び点検の実施(第41条―第43条)

 第10章 雑則(第44条)

 附則

   第1章 総則

 (目的)

第1条 この規程は、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成25年法律第27号。以下「法」という。)及び盛岡北部行政事務組合個人情報保護条例(平成20年条例第3号)に定めるもののほか、盛岡北部行政事務組合(以下「組合」という。)が取り扱う個人番号及び特定個人情報(以下「特定個人情報等」という。)の安全管理について必要な事項を定めることにより、その適切な措置を図ることを目的とする。

   第2章 管理体制

 (総括責任者)

第2条 特定個人情報等に係る総合的な安全管理措置を行うため、総括責任者を置く。

 総括責任者は、管理者の属する市町の副市町長の職にある副管理者をもって充てる。

 (保護責任者)

第3条 組合に特定個人情報等を取り扱う保護責任者を置く。

 保護責任者は、事務局長をもって充てる。

 保護責任者は、組合における特定個人情報等の安全管理のために必要な措置を講ずるものとする。

 (監査責任者)

第4条 特定個人情報等の管理の状況について監査するため、監査責任者を置く。

 監査責任者は、事務局長をもって充てる。

 (事務取扱担当者)

第5条 保護責任者は、特定個人情報等を取り扱う職員(以下「事務取扱担当者」という。)を指定し、当該事務取扱担当者が取り扱う特定個人情報等の範囲を定めなければならない。

 事務取扱担当者は、関係法令等並びに総括責任者及び保護責任者の指示した事項に従い、特定個人情報等を取り扱わなければならない。

   第3章 教育研修

 (特定個人情報等保護研修)

第6条 総括責任者及び保護責任者は、事務取扱担当者に対し、特定個人情報等の取扱いについて理解を深め、特定個人情報等の保護に関する意識の高揚を図るため、啓発その他必要な教育研修を行う。

 総括責任者は、保護責任者に対し、特定個人情報等の適正な管理のために必要な教育研修を行う。

 (情報セキュリティ等の研修及び訓練)

第7条 総括責任者は、特定個人情報等を取り扱う情報システムの管理に関する事務に従事する職員に対し、特定個人情報等の適正な管理及び保護のために、情報システムの管理、運用及び情報セキュリティ対策に関して必要な教育研修、事故障害時等の対応訓練を行う。

 (研修参加機会の付与)

第8条 総括責任者及び保護責任者は、事務取扱担当者に対し、特定個人情報等の適正な管理及び保護のために、教育研修への参加の機会を付与する等の必要な措置を講ずる。

   第4章 特定個人情報等の取扱い

 (アクセスの制限)

第9条 保護責任者は、特定個人情報等の重要性その他の性質に応じて、当該特定個人情報等にアクセスをする権限を有する事務取扱担当者をその利用目的を達成するために必要最小限の職員に限らなければならない。

 保護責任者は、事務取扱担当者にアクセスをする権限を付与する場合は、業務上必要な最小限度の特定個人情報等のみにアクセスを許可する対策を講じなければならない。

 アクセスをする権限を有しない事務取扱担当者は、特定個人情報等にアクセスをしてはならない。

 (複製等の制限)

第10条 事務取扱担当者は、情報漏えい等の事案の発生を防止するため、次に掲げる行為をしてはならない。ただし、業務上の目的であって、かつ、保護責任者が許可した場合にあっては、この限りでない。

(1) 特定個人情報等の複製

(2) 特定個人情報等の送信

(3) 特定個人情報等が記録されている媒体の外部への送付又は持出し

(4) その他特定個人情報等の適切な管理に支障を及ぼすおそれのある行為

 (誤りの訂正等)

第11条 事務取扱担当者は、特定個人情報等の内容に誤りを発見した場合は、保護責任者の指示に従い、訂正等を行う。

 (媒体の管理等)

第12条 事務取扱担当者は、特定個人情報等が記録されている媒体を定められた場所に保管し、必要があると認めるときは、耐火金庫その他の災害の耐性に優れた場所での保管、施錠等を行わなければならない。

 (廃棄等)

第13条 事務取扱担当者は、特定個人情報等が記録されている媒体(情報機器に内蔵されているものを含む。)が不要となった場合は、保護責任者の指示に従い、当該特定個人情報等の復元又は判読が不可能な方法により当該情報の削除又は当該媒体の廃棄を行わなければならない。

 (特定個人情報等の取扱状況の記録)

第14条 保護責任者は、特定個人情報等の重要性その他の性質に応じて、台帳等を整備し、当該特定個人情報の利用、保管、廃棄等の取扱いの状況について記録しなければならない。

 (個人番号の利用の制限)

第15条 職員は、法で定める場合を除き、個人番号を利用してはならない。

 (特定個人情報の提供の求めの制限)

第16条 職員は、個人番号利用事務又は個人番号関係事務(以下「個人番号利用事務等」という。)を処理するために必要な場合その他の法及び条例で定める場合を除き、個人番号の提供を求めてはならない。

 (特定個人情報ファイルの作成の制限)

第17条 職員は、個人番号利用事務等を処理するために必要な場合その他の法及び条例で定める場合を除き、特定個人情報ファイルを作成してはならない。

 (特定個人情報等の収集及び保管の制限)

第18条 職員は、法第19条各号のいずれかに該当する場合を除き、他人の個人番号を含む個人情報を収集又は保管してはならない。

 (取扱区域)

第19条 保護責任者は、特定個人情報等を取り扱う事務を実施する区域を明確にし、必要に応じて物理的な安全管理措置を講じなければならない。

   第5章 情報システムにおける安全確保

 (パスワード等の管理)

第20条 保護責任者は、特定個人情報等(情報システムで取り扱うものに限る。以下この章において同じ。)の重要性その他の性質に応じて、パスワード等(パスワード、ICカード、生体情報及びこれらに準ずるものをいう。以下同じ。)を使用して権限を識別する機能(以下「認証機能」という。)の設定を行うほかアクセスの制御のために必要な措置を講ずるものとする。

 保護責任者は、前項の規定によりパスワード等を使用した場合は、当該パスワード等の読取防止を行うほか必要な措置を講ずるものとする。

 (アクセス記録)

第21条 保護責任者は、特定個人情報等の重要性その他の性質に応じて、当該特定個人情報等へのアクセスの状況を記録し、当該記録(以下「アクセス記録」という。)を一定の期間保存し、並びに定期及び臨時に分析するために必要な措置を講じ、又はアクセス記録の改ざん、窃取若しくは不正な消去の防止のために必要な措置を講ずるものとする。

 (アクセス状況の監視)

第22条 保護責任者は、特定個人情報等の重要性その他の性質に応じて、当該特定個人情報等への不適切なアクセスを監視するため、一定数以上の特定個人情報等がダウンロードされた場合に警告表示がなされる機能を設定するほか、当該機能の定期及び臨時に確認するために必要な措置を講ずるものとする。

 (管理者権限の設定)

第23条 保護責任者は、特定個人情報等の重要性その他の性質に応じて、情報システムの管理者権限を最小限とし、当該権限が不正に窃取された際の被害を最小化し、又は内部からの不正操作等を防止する措置を講ずるものとする。

 (外部からの不正アクセスの防止)

第24条 保護責任者は、特定個人情報等を取り扱う情報システムへの外部からの不正アクセスを防止するため、ファイアウォールの設定による経路制御等の必要な措置を講ずるものとする。

 (不正プログラムによる漏えい等の防止)

第25条 保護責任者は、不正プログラムによる情報漏えい等の防止のため、不正プログラムの感染防止等に必要な措置を講じなければならない。

 (暗号化)

第26条 保護責任者は、特定個人情報等の重要性その他の性質に応じて、その暗号化のために必要な措置を講ずるものとする。

 事務取扱担当者は、特定個人情報等の重要性その他の性質に応じて、適切に暗号化を行うものとする。

 (記録機能を有する機器及び媒体の接続制限)

第27条 保護責任者は、特定個人情報等の重要性その他の性質に応じて、当該特定個人情報等の情報漏えい等の防止のため、記録機能を有する機器及び媒体の情報システム端末機器への接続の制限(当該機器の更新への対応を含む。)等の必要な措置を講じなければならない。

 (端末の限定)

第28条 保護責任者は、特定個人情報等の重要性その他の性質に応じて、その処理を行う端末(情報システム又は情報システムに接続して情報を操作し、閲覧できる全ての情報機器を含む。以下同じ。)を限定するために必要な措置を講ずるものとする。

 (端末の盗難防止等)

第29条 保護責任者は、端末の盗難又は紛失の防止のため、端末の仕様、使用目的等に応じて端末の固定等の必要な措置を講ずるものとする。

 事務取扱担当者は、保護責任者が必要があると認めるときを除き、端末を外部へ持ち出し、又は外部から持ち込んではならない。

 (第三者の閲覧防止)

第30条 事務取扱担当者は、端末の使用に当たっては、特定個人情報等が第三者に閲覧されることがないよう使用状況に応じて情報システムからログオフを行うことを徹底する等の必要な措置を講じなければならない。

 (入力情報の照合等)

第31条 事務取扱担当者は、情報システムで取り扱う特定個人情報等の重要性その他の性質に応じて、入力原票と入力内容との照合、処理前後の当該特定個人情報等の内容の確認、既存の特定個人情報等との照合等を行うものとする。

 (バックアップ)

第32条 保護責任者は、特定個人情報等の重要性その他の性質に応じて、バックアップを作成し、分散保管するために必要な措置を講ずるものとする。

 (情報システム設計書等の管理)

第33条 保護責任者は、特定個人情報等に係る情報システムの設計書、構成図等の文書について外部に知られることがないよう、その保管、複製、廃棄等について必要な措置を講ずるものとする。

   第6章 管理区域の安全管理

 (管理区域の入退管理)

第34条 保護責任者は、特定個人情報等を取り扱う基幹的なサーバ等の機器を設置する室その他の区域(以下「管理区域」という。)の入退管理について次に掲げる措置を講じなければならない。特定個人情報等を記録する媒体を保管するための施設(以下「保管施設」という。)を設けている場合においても、必要があると認めるときは、同様とする。

(1) 管理区域に立ち入る権限を有する者の指定

(2) 入退する者の用件の確認

(3) 入退に関する記録

(4) 部外者(第1号に規定する者以外の者をいう。以下同じ。)についての識別化

(5) 部外者が立ち入る場合の職員の立会い

(6) 外部電磁的記録媒体及び情報機器の持込み、利用及び持出しの制限及び検査

 保護責任者は、必要があると認めるときは、管理区域の出入口の特定化による入退の管理の容易化、所在表示の制限等の措置を講ずるものとする。

 保護責任者は、管理区域及び保管施設の入退の管理について、必要があると認めるときは、次に掲げる事項を行うものとする。

(1) 認証機能の設定

(2) 前号の設定により使用するパスワード等の管理

(管理区域の管理)

第35条 保護責任者は、外部からの不正な侵入に備え、管理区域に施錠装置、警報装置及び監視設備の設置等の措置を講ずるものとする。

 保護責任者は、災害等に備え、管理区域に、耐震、防火、防煙、防水等の必要な措置を講ずるとともに、サーバ等の機器の予備電源の確保、配線の損傷防止等の措置を講ずるものとする。

   第7章 特定個人情報等の提供及び業務委託

(特定個人情報等の提供)

第36条 保護責任者は、法第19条各号のいずれかに該当する場合を除き、特定個人情報等を提供してはならない。

(業務の委託契約)

第37条 特定個人情報等の取扱いに係る業務(以下「特定個人情報等取扱業務」という。)について外部に委託する場合は、特定個人情報等の適切な管理を行う能力を有しない委託先を選定することがないよう、適切に選定を行わなければならない。

 保護責任者は、特定個人情報等取扱業務について外部に委託する場合は、委託先と交わす契約書に次に掲げる事項を明記するとともに、委託先における責任者及び業務従事者の管理及び実施体制、特定個人情報等の管理の状況についての検査に関する事項等の必要な事項について書面で確認しなければならない。

(1) 特定個人情報等に関する秘密保持、目的外利用の禁止等の義務

(2) 再委託の制限又は事前承認等再委託に係る条件に関する事項

(3) 特定個人情報等の複製等の制限に関する事項

(4) 特定個人情報漏えい等の事案の発生時における対応に関する事項

(5) 委託終了時における特定個人情報等の消去及び媒体の返却に関する事項

(6) 違反した場合における契約解除、損害賠償責任その他必要な事項

 保護責任者は、特定個人情報等取扱業務の全部又は一部を委託する場合は、当該委託先において、法に基づき組合が果たすべき安全管理措置と同等の措置が講じられるよう必要かつ適切な監督を行わなければならない。

 保護責任者は、特定個人情報等取扱業務の委託先において、当該業務が再委託される場合は、当該委託先に前2項の措置を講じさせなければならない。再委託先以降の委託先についても、同様とする。

   第8章 安全確保上の問題への対応

 (事案の報告)

第38条 職員は、次に掲げる場合は、速やかに当該特定個人情報等を管理する保護責任者に報告しなければならない。

(1) 情報漏えい等の発生又は兆候を把握した場合

(2) 関係法令等に違反している事実又は兆候を把握した場合

(3) その他安全確保上で問題となる事案が発生した場合

 保護責任者は、前項の規定により報告を受けた場合は、直ちに総括責任者に当該事案について報告するとともに、速やかに被害の拡大防止又は復旧等のために必要な措置を講じなければならない。この場合において、保護責任者は、事案の発生した経緯、被害状況等を調査し、当該調査内容も併せて総括責任者に報告するものとする。

 (事案の再発防止措置)

第39条 保護責任者は、事案の発生した原因を分析し、再発防止のために必要な措置を講ずるともに、その内容を総括責任者に報告しなければならない。

 総括責任者は、事案発生状況を分析し、類似事例の再発防止のために必要な措置の検討を行うものとする。

 (公表等)

第40条 総括責任者は、第38条に規定する事案の内容、影響等に応じて、事実関係及び再発防止策の公表、当該事案に係る本人への対応等の措置を講ずるものとする。

   第9章 監査及び点検の実施

 (監査)

第41条 監査責任者は、特定個人情報等の管理の状況について、定期に又は必要に応じ随時に監査(外部監査を含む。以下同じ。)を行い、その結果を総括責任者に報告しなければならない。

 (点検)

第42条 保護責任者は、自ら管理責任を有する特定個人情報等の記録媒体、処理経路、保管方法等について、定期に又は必要に応じ随時に点検を行い、必要があると認めるときは、その結果を総括責任者に報告しなければならない。

 (評価及び見直し)

第43条 総括責任者及び保護責任者は、監査又は点検の結果を踏まえ、実効性等の観点から特定個人情報等の適切な管理のための措置について評価し、必要があると認めるときは、その見直し等の適切な措置を講じなければならない。

   第10章 雑則

 (その他)

第44条 この規程に定めるもののほか、必要な事項は、別に定める。

   附 則

 この訓令は、平成29年4月1日から施行する。