(令和5年3月10日条例第8号)
目次
(目的)
第1条 この条例は、盛岡北部行政事務組合議会(以下「議会」という。)における個人情報の適正な取扱いに関し必要な事項を定めるとともに、議会が保有する個人情報の開示、訂正及び利用停止を求める個人の権利を明らかにすることにより、議会の事務の適正かつ円滑な運営を図りつつ、個人の権利利益を保護することを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において「個人情報」とは、生存する個人に関する情報であって、次の各号のいずれかに該当するものをいう。
2 この条例において「個人識別符号」とは、次の各号のいずれかに該当する文字、番号、記号その他の符号のうち、議長が定めるものをいう。
3 この条例において「要配慮個人情報」とは、本人の人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪の経歴、犯罪により害を被った事実その他本人に対する不当な差別、偏見その他の不利益が生じないようにその取扱いに特に配慮を要するものとして議長が定める記述等が含まれる個人情報をいう。
4 この条例において「保有個人情報」とは、議会の事務局の職員(以下この章から第3章まで及び第6章において「職員」という。)が職務上作成し、又は取得した個人情報であって、職員が組織的に利用するものとして、議会が保有しているものをいう。ただし、盛岡北部行政事務組合情報公開条例(平成20年盛岡北部行政事務組合条例第2号。以下「情報公開条例」という。)第2条第1項第2号に規定する行政情報(以下「行政情報」という。)に記録されているものに限る。
5 この条例において「個人情報ファイル」とは、保有個人情報を含む情報の集合物であって、次に掲げるものをいう。
6 この条例において個人情報について「本人」とは、個人情報によって識別される特定の個人をいう。
7 この条例において「仮名加工情報」とは、次の各号に掲げる個人情報の区分に応じて当該各号に定める措置を講じて他の情報と照合しない限り特定の個人を識別することができないように個人情報を加工して得られる個人に関する情報をいう。
8 この条例において「匿名加工情報」とは、次の各号に掲げる個人情報の区分に応じて当該各号に定める措置を講じて特定の個人を識別することができないように個人情報を加工して得られる個人に関する情報であって、当該個人情報を復元することができないようにしたものをいう。
9 この条例において「個人関連情報」とは、生存する個人に関する情報であって、個人情報、仮名加工情報及び匿名加工情報のいずれにも該当しないものをいう。
10 この条例において「特定個人情報」とは、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成25年法律第27号。以下「番号利用法」という。)第2条第8項に規定する特定個人情報をいう。
11 この条例において「保有特定個人情報」とは、職員が職務上作成し、又は取得した特定個人情報であって、職員が組織的に利用するものとして、議会が保有しているものをいう。ただし、行政情報に記録されているものに限る。
12 この条例において「独立行政法人等」とは、独立行政法人通則法(平成11年法律第 103号)第2条第1項に規定する独立行政法人及び個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号。以下「法」という。)別表第1に掲げる法人をいう。
13 この条例において「地方独立行政法人」とは、地方独立行政法人法(平成15年法律第 118号)第2条第1項に規定する地方独立行政法人をいう。
(議会の責務)
第3条 議会は、その保有する個人情報の適正な取扱いが確保されるよう必要な措置を講ずるものとする。
(個人情報の保有の制限等)
第4条 議会は、個人情報を保有するに当たっては、法令(条例を含む。第12条第2項第2号及び第3号並びに第4章において同じ。)の規定によりその権限に属する事務を遂行するため必要な場合に限り、かつ、その利用の目的をできる限り特定しなければならない。
2 議会は、前項の規定により特定された利用の目的(以下「利用目的」という。)の達成に必要な範囲を超えて、個人情報を保有してはならない。
3 議会は、利用目的を変更する場合には、変更前の利用目的と相当の関連性を有すると合理的に認められる範囲を超えて行ってはならない。
(利用目的の明示)
第5条 議会は、本人から直接書面(電磁的記録を含む。)に記録された当該本人の個人情報を取得するときは、次に掲げる場合を除き、あらかじめ、本人に対し、その利用目的を明示しなければならない。
(不適正な利用の禁止)
第6条 議会は、違法又は不当な行為を助長し、又は誘発するおそれがある方法により個人情報を利用してはならない。
(適正な取得)
第7条 議会は、偽りその他不正の手段により個人情報を取得してはならない。
(正確性の確保)
第8条 議会は、利用目的の達成に必要な範囲内で、保有個人情報が過去又は現在の事実と合致するよう努めなければならない。
(安全管理措置)
第9条 議長は、保有個人情報の漏えい、滅失又は毀損の防止その他の保有個人情報の安全管理のために必要かつ適切な措置を講じなければならない。
2 前項の規定は、議会に係る個人情報の取扱いの委託(2以上の段階にわたる委託を含む。)を受けた者が受託した業務を行う場合における個人情報の取扱いにおいて準用する。
(従事者の義務)
第10条 個人情報の取扱いに従事する職員若しくは職員であった者、前条第2項の業務に従事している者若しくは従事していた者又は議会において個人情報の取扱いに従事している派遣労働者(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(昭和60年法律第88号)第2条第2号に規定する派遣労働者をいう。以下この条及び第52条において同じ。)若しくは従事していた派遣労働者は、その業務に関して知り得た個人情報の内容をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に利用してはならない。
(漏えい等の通知)
第11条 議長は、保有個人情報の漏えい、滅失、毀損その他の保有個人情報の安全の確保に係る事態であって個人の権利利益を害するおそれが大きいものとしてその定めるものが生じたときは、本人に対し、その定めるところにより、当該事態が生じた旨を通知しなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
(利用及び提供の制限)
第12条 議会は、法令に基づく場合を除き、利用目的以外の目的のために保有個人情報を自ら利用し、又は提供してはならない。
2 前項の規定にかかわらず、議会は、議長が次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、利用目的以外の目的のために保有個人情報を自ら利用し、又は提供することができる。ただし、保有個人情報を利用目的以外の目的のために自ら利用し、又は提供することによって、本人又は第三者の権利利益を不当に侵害するおそれがあると認められるときは、この限りでない。
3 前項の規定は、保有個人情報の利用又は提供を制限する他の条例の規定の適用を妨げるものではない。
4 議長は、個人の権利利益を保護するため特に必要があると認めるときは、保有個人情報の利用目的以外の目的のための議会の内部における利用を議会の事務局の特定の職員に限るものとする。
5 保有特定個人情報に関しては、第2項第2号から第4号まで及び第29条の規定は適用しないものとし、次の表の左欄に掲げる規定の適用については、これらの規定中同表の中欄に掲げる字句は、同表の右欄に掲げる字句とする。
第12条第1項 | 法令に基づく場合を除き、利用目的以外の目的 | 利用目的以外の目的 |
自ら利用し、又は提供してはならない | 自ら利用してはならない | |
第12条第2項 | 自ら利用し、又は提供する | 自ら利用する |
第12条第2項第1号 | 本人の同意があるとき、又は本人に提供するとき | 人の生命、身体又は財産の保護のために必要がある場合であって、本人の同意があり、又は本人の同意を得ることが困難であるとき |
第38条第1項第1号 | 又は第12条第1項及び第2項の規定に違反して利用されているとき | 第12条第5項の規定により読み替えて適用する同条第1項及び第2項(第1号に係る部分に限る。)の規定に違反して利用されているとき、番号利用法第20条の規定に違反して収集され、若しくは保管されているとき、又は番号利用法第29条の規定に違反して作成された特定個人情報ファイル(番号利用法第2条第9項に規定する特定個人情報ファイルをいう。)に記録されているとき |
第38条第1項第2号 | 第12条第1項及び第2項 | 番号利用法第19条 |
(保有個人情報の提供を受ける者に対する措置要求)
第13条 議長は、利用目的のために又は前条第2項第3号若しくは第4号の規定に基づき、保有個人情報を提供する場合において、必要があると認めるときは、保有個人情報の提供を受ける者に対し、提供に係る個人情報について、その利用の目的若しくは方法の制限その他必要な制限を付し、又はその漏えいの防止その他の個人情報の適切な管理のために必要な措置を講ずることを求めるものとする。
(個人関連情報の提供を受ける者に対する措置要求)
第14条 議長は、第三者に個人関連情報を提供する場合(当該第三者が当該個人関連情報を個人情報として取得することが想定される場合に限る。)において、必要があると認めるときは、当該第三者に対し、提供に係る個人関連情報について、その利用の目的若しくは方法の制限その他必要な制限を付し、又はその漏えいの防止その他の個人関連情報の適切な管理のために必要な措置を講ずることを求めるものとする。
(仮名加工情報の取扱いに係る義務)
第15条 議会は、法令に基づく場合を除くほか、仮名加工情報(個人情報であるものを除く。以下この条及び第49条において同じ。)を第三者(当該仮名加工情報の取扱いの委託を受けた者を除く。)に提供してはならない。
2 議長は、その取り扱う仮名加工情報の漏えいの防止その他仮名加工情報の安全管理のために必要かつ適切な措置を講じなければならない。
3 議会は、仮名加工情報を取り扱うに当たっては、法令に基づく場合を除き、当該仮名加工情報の作成に用いられた個人情報に係る本人を識別するために、削除情報等(仮名加工情報の作成に用いられた個人情報から削除された記述等及び個人識別符号並びに法第41条第1項の規定により行われた加工の方法に関する情報をいう。)を取得し、又は当該仮名加工情報を他の情報と照合してはならない。
4 議会は、仮名加工情報を取り扱うに当たっては、法令に基づく場合を除き、電話をかけ、郵便若しくは民間事業者による信書の送達に関する法律(平成14年法律第99号)第2条第6項に規定する一般信書便事業者若しくは同条第9項に規定する特定信書便事業者による同条第2項に規定する信書便により送付し、電報を送達し、ファクシミリ装置若しくは電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって議長が定めるものをいう。)を用いて送信し、又は住居を訪問するために、当該仮名加工情報に含まれる連絡先その他の情報を利用してはならない。
5 前各項の規定は、議会に係る仮名加工情報の取扱いの委託(2以上の段階にわたる委託を含む。)を受けた者が受託した業務を行う場合について準用する。
(匿名加工情報の取扱いに係る義務)
第16条 議会は、匿名加工情報を取り扱うに当たっては、法令に基づく場合を除き、当該匿名加工情報の作成に用いられた個人情報に係る本人を識別するために、当該個人情報から削除された記述等若しくは個人識別符号若しくは法第43条第1項の規定により行われた加工の方法に関する情報を取得し、又は当該匿名加工情報を他の情報と照合してはならない。
2 議会は、匿名加工情報の漏えいを防止するために必要なものとして議長が定める基準に従い、匿名加工情報の適切な管理のために必要な措置を講じなければならない。
3 前2項の規定は、議会に係る匿名加工情報の取扱いの委託(2以上の段階にわたる委託を含む。)を受けた者が受託した業務を行う場合について準用する。
(個人情報ファイル簿の作成及び公表)
第17条 議長は、その定めるところにより、議会が保有している個人情報ファイルについて、それぞれ次に掲げる事項その他議長が定める事項を記載した帳簿(以下「個人情報ファイル簿」という。)を作成し、公表しなければならない。
2 前項の規定は、次に掲げる個人情報ファイルについては、適用しない。
ア 議会の議員若しくは議員であった者又は職員若しくは職員であった者に係る個人情報ファイルであって、専らその人事、議員報酬、給与又は報酬、福利厚生に関する事項その他これらに準ずる事項を記録するもの(議長が行う職員の採用試験に関する個人情報ファイルを含む。)
イ 専ら試験的な電子計算機処理の用に供するための個人情報ファイル
ウ 1年以内に消去することとなる記録情報のみを記録する個人情報ファイル
エ 資料その他の物品若しくは金銭の送付又は業務上必要な連絡のために利用する記録情報を記録した個人情報ファイルであって、送付又は連絡の相手方の氏名、住所その他の送付又は連絡に必要な事項のみを記録するもの
オ 職員が学術研究の用に供するためその発意に基づき作成し、又は取得する個人情報ファイルであって、記録情報を専ら当該学術研究の目的のために利用するもの
カ 本人の数が議長が定める数に満たない個人情報ファイル
キ アからカまでに掲げる個人情報ファイルに準ずるものとして議長が定める個人情報ファイル
3 第1項の規定にかかわらず、議長は、記録項目の一部若しくは同項第5号若しくは第7号に掲げる事項を個人情報ファイル簿に記載し、又は個人情報ファイルを個人情報ファイル簿に掲載することにより、利用目的に係る事務又は事業の性質上、当該事務又は事業の適正な遂行に著しい支障を及ぼすおそれがあると認めるときは、その記録項目の一部若しくは事項を記載せず、又はその個人情報ファイルを個人情報ファイル簿に掲載しないことができる。
(開示請求権)
第18条 何人も、この条例の定めるところにより、議長に対し、議会の保有する自己を本人とする保有個人情報の開示を請求することができる。
2 未成年者若しくは成年被後見人の法定代理人又は本人の委任による代理人(以下この章において「代理人」と総称する。)は、本人に代わって前項の規定による開示の請求(以下この章及び第48条において「開示請求」という。)をすることができる。
(開示請求の手続)
第19条 開示請求は、次に掲げる事項を記載した書面(第3項において「開示請求書」という。)を議長に提出してしなければならない。
2 前項の場合において、開示請求をする者は、議長が定めるところにより、開示請求に係る保有個人情報の本人であること(前条第2項の規定による開示請求にあっては、開示請求に係る保有個人情報の本人の代理人であること)を示す書類を提示し、又は提出しなければならない。
3 議長は、開示請求書に形式上の不備があると認めるときは、開示請求をした者(以下「開示請求者」という。)に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。この場合において、議長は、開示請求者に対し、補正の参考となる情報を提供するよう努めなければならない。
(保有個人情報の開示義務)
第20条 議長は、開示請求があったときは、開示請求に係る保有個人情報に次の各号に掲げる情報(情報公開条例第7条に規定する情報を除く。)又は情報公開条例第7条に規定する情報(以下「不開示情報」という。)のいずれかが含まれている場合を除き、開示請求者に対し、当該保有個人情報を開示しなければならない。
ア 法令の規定により又は慣行として開示請求者が知ることができ、又は知ることが予定されている情報
イ 人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、開示することが必要であると認められる情報
ウ 当該個人が公務員等(国家公務員法(昭和22年法律第120号)第2条第1項に規定する国家公務員(独立行政法人通則法第2条第4項に規定する行政執行法人の役員及び職員を除く。)、独立行政法人等の役員及び職員、地方公務員法(昭和25年法律第 261号)第2条に規定する地方公務員並びに地方独立行政法人の役員及び職員をいう。)である場合において、当該情報がその職務の遂行に係る情報であるときは、当該情報のうち、当該公務員等の職及び当該職務遂行の内容に係る部分
ア 開示することにより、当該法人等又は当該個人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるもの
イ 議会の要請を受けて、開示しないとの条件で任意に提供されたものであって、法人等又は個人における通例として開示しないこととされているものその他の当該条件を付することが当該情報の性質、当時の状況等に照らして合理的であると認められるもの
ア 議長が第24条各項の決定(以下「開示決定等」という。)をする場合において、犯罪の予防、鎮圧又は捜査その他の公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれ
イ 監査、検査、取締り、試験又は租税の賦課若しくは徴収に係る事務に関し、正確な事実の把握を困難にするおそれ又は違法若しくは不当な行為を容易にし、若しくはその発見を困難にするおそれ
ウ 契約、交渉又は争訟に係る事務に関し、国、独立行政法人等、地方公共団体又は地方独立行政法人の財産上の利益又は当事者としての地位を不当に害するおそれ
エ 調査研究に係る事務に関し、その公正かつ能率的な遂行を不当に阻害するおそれ
オ 人事管理に係る事務に関し、公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼすおそれ
カ 独立行政法人等、地方公共団体が経営する企業又は地方独立行政法人に係る事業に関し、その企業経営上の正当な利益を害するおそれ
(部分開示)
第21条 議長は、開示請求に係る保有個人情報に不開示情報が含まれている場合において、不開示情報に該当する部分を容易に区分して除くことができるときは、開示請求者に対し、当該部分を除いた部分につき開示しなければならない。
2 開示請求に係る保有個人情報に前条第2号の情報(開示請求者以外の特定の個人を識別することができるものに限る。)が含まれている場合において、当該情報のうち、氏名、生年月日その他の開示請求者以外の特定の個人を識別することができることとなる記述等及び個人識別符号の部分を除くことにより、開示しても、開示請求者以外の個人の権利利益が害されるおそれがないと認められるときは、当該部分を除いた部分は、同号の情報に含まれないものとみなして、前項の規定を適用する。
(裁量的開示)
第22条 議長は、開示請求に係る保有個人情報に不開示情報が含まれている場合であっても、個人の権利利益を保護するため特に必要があると認めるときは、開示請求者に対し、当該保有個人情報を開示することができる。
(保有個人情報の存否に関する情報)
第23条 開示請求に対し、当該開示請求に係る保有個人情報が存在しているか否かを答えるだけで、不開示情報を開示することとなるときは、議長は、当該保有個人情報の存否を明らかにしないで、当該開示請求を拒否することができる。
(開示請求に対する措置)
第24条 議長は、開示請求に係る保有個人情報の全部又は一部を開示するときは、その旨の決定をし、開示請求者に対し、その旨、開示する保有個人情報の利用目的及び開示の実施に関し議長が定める事項を書面により通知しなければならない。ただし、第5条第2号又は第3号に該当する場合における当該利用目的については、この限りでない。
2 議長は、開示請求に係る保有個人情報の全部を開示しないとき(前条の規定により開示請求を拒否するとき、及び開示請求に係る保有個人情報を保有していないときを含む。)は、開示をしない旨の決定をし、開示請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。
(開示決定等の期限)
第25条 開示決定等は、開示請求があった日から起算して30日以内にしなければならない。ただし、第19条第3項の規定により補正を求めた場合にあっては、当該補正に要した日数は、当該期間に算入しない。
2 前項の規定にかかわらず、議長は、事務処理上の困難その他正当な理由があるときは、同項に規定する期間を30日以内に限り延長することができる。この場合において、議長は、開示請求者に対し、遅滞なく、延長後の期間及び延長の理由を書面により通知しなければならない。
(開示決定等の期限の特例)
第26条 開示請求に係る保有個人情報が著しく大量であるため、開示請求があった日から起算して60日以内にその全てについて開示決定等をすることにより事務の遂行に著しい支障が生ずるおそれがある場合には、前条の規定にかかわらず、議長は、開示請求に係る保有個人情報のうちの相当の部分につき当該期間内に開示決定等をし、残りの保有個人情報については相当の期間内に開示決定等をすれば足りる。この場合において、議長は、同条第1項に規定する期間内に、開示請求者に対し、次に掲げる事項を書面により通知しなければならない。
2 前条の規定による開示決定等をしなければならない期間に、議長及び副議長がともに欠けている期間があるときは、当該期間の日数は、同条の期間に算入しない。
(第三者に対する意見書提出の機会の付与等)
第27条 開示請求に係る保有個人情報に国、独立行政法人等、地方公共団体、地方独立行政法人及び開示請求者以外の者(以下この条、第45条第2項第3号及び第46条において「第三者」という。)に関する情報が含まれているときは、議長は、開示決定等をするに当たって、当該情報に係る第三者に対し、議長が定めるところにより、当該第三者に関する情報の内容その他議長が定める事項を通知して、意見書を提出する機会を与えることができる。
2 議長は、次の各号のいずれかに該当するときは、第24条第1項の決定(以下この章において「開示決定」という。)に先立ち、当該第三者に対し、議長が定めるところにより、開示請求に係る当該第三者に関する情報の内容その他議長が定める事項を書面により通知して、意見書を提出する機会を与えなければならない。ただし、当該第三者の所在が判明しない場合は、この限りでない。
3 議長は、前2項の規定により意見書の提出の機会を与えられた第三者が当該第三者に関する情報の開示に反対の意思を表示した意見書を提出した場合において、開示決定をするときは、開示決定の日と開示を実施する日との間に少なくとも2週間を置かなければならない。この場合において、議長は、開示決定後直ちに、当該意見書(第45条において「反対意見書」という。)を提出した第三者に対し、開示決定をした旨及びその理由並びに開示を実施する日を書面により通知しなければならない。
(開示の実施)
第28条 保有個人情報の開示は、当該保有個人情報が、文書又は図画に記録されているときは閲覧又は写しの交付により、電磁的記録に記録されているときはその種別、情報化の進展状況等を勘案して議長が定める方法により行う。ただし、閲覧の方法による保有個人情報の開示にあっては、議長は、当該保有個人情報が記録されている文書又は図画の保存に支障を生ずるおそれがあると認めるとき、その他正当な理由があるときは、その写しにより、これを行うことができる。
2 議長は、前項の規定に基づく電磁的記録についての開示の方法に関する定めを一般の閲覧に供しなければならない。
3 開示決定に基づき保有個人情報の開示を受ける者は、議長が定めるところにより、議長に対し、その求める開示の実施の方法等を申し出なければならない。
4 前項の規定による申出は、第24条第1項に規定する通知があった日から30日以内にしなければならない。ただし、当該期間内に当該申出をすることができないことにつき正当な理由があるときは、この限りでない。
(他の法令による開示の実施との調整)
第29条 議長は、他の法令の規定により、開示請求者に対し開示請求に係る保有個人情報が前条第1項本文に規定する方法と同一の方法で開示することとされている場合(開示の期間が定められている場合にあっては、当該期間内に限る。)には、同項本文の規定にかかわらず、当該保有個人情報については、当該同一の方法による開示を行わない。ただし、当該他の法令の規定に一定の場合には開示をしない旨の定めがあるときは、この限りでない。
2 他の法令の規定に定める開示の方法が縦覧であるときは、当該縦覧を前条第1項本文の閲覧とみなして、前項の規定を適用する。
(開示請求にかかる手数料等)
第30条 開示請求に係る手数料は、無料とする。
2 第28条の規定による写しの交付(開示される保有個人情報が電磁的記録に記録されている場合において議長が定める開示の実施の方法として複製したもの又は出力したものの交付が定められているときは、複製したもの又は出力したものの交付。以下この項において同じ。)により保有個人情報の開示を受ける者は、当該写しの交付に要する費用を負担しなければならない。当該写しの交付を送付により受ける場合における当該送付に要する費用についても同様とする。
(訂正請求権)
第31条 何人も、自己を本人とする保有個人情報(次に掲げるものに限る。第38条第1項において同じ。)の内容が事実でないと思料するときは、この条例の定めるところにより、議長に対し、当該保有個人情報の訂正(追加又は削除を含む。以下この章において同じ。)を請求することができる。ただし、当該保有個人情報の訂正に関して他の法令の規定により特別の手続が定められているときは、この限りでない。
2 代理人は、本人に代わって前項の規定による訂正の請求(以下この章及び第48条において「訂正請求」という。)をすることができる。
3 訂正請求は、保有個人情報の開示を受けた日から90日以内にしなければならない。
(訂正請求の手続)
第32条 訂正請求は、次に掲げる事項を記載した書面(第3項において「訂正請求書」という。)を議長に提出してしなければならない。
2 前項の場合において、訂正請求をする者は、議長が定めるところにより、訂正請求に係る保有個人情報の本人であること(前条第2項の規定による訂正請求にあっては、訂正請求に係る保有個人情報の本人の代理人であること)を示す書類を提示し、又は提出しなければならない。
3 議長は、訂正請求書に形式上の不備があると認めるときは、訂正請求をした者(以下この章において「訂正請求者」という。)に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。
(保有個人情報の訂正義務)
第33条 議長は、訂正請求があった場合において、当該訂正請求に理由があると認めるときは、当該訂正請求に係る保有個人情報の利用目的の達成に必要な範囲内で、当該保有個人情報の訂正をしなければならない。
(訂正請求に対する措置)
第34条 議長は、訂正請求に係る保有個人情報の訂正をするときは、その旨の決定をし、訂正請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。
2 議長は、訂正請求に係る保有個人情報の訂正をしないときは、その旨の決定をし、訂正請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。
(訂正決定等の期限)
第35条 前条各項の決定(以下「訂正決定等」という。)は、訂正請求があった日から30日以内にしなければならない。ただし、第32条第3項の規定により補正を求めた場合にあっては、当該補正に要した日数は、当該期間に算入しない。
2 前項の規定にかかわらず、議長は、事務処理上の困難その他正当な理由があるときは、同項に規定する期間を30日以内に限り延長することができる。この場合において、議長は、訂正請求者に対し、遅滞なく、延長後の期間及び延長の理由を書面により通知しなければならない。
(訂正決定等の期限の特例)
第36条 議長は、訂正決定等に特に長期間を要すると認めるときは、前条の規定にかかわらず、相当の期間内に訂正決定等をすれば足りる。この場合において、議長は、同条第1項に規定する期間内に、訂正請求者に対し、次に掲げる事項を書面により通知しなければならない。
2 前条の規定による訂正決定等をしなければならない期間に、議長及び副議長がともに欠けている期間があるときは、当該期間の日数は、同条の期間に算入しない。
(保有個人情報の提供先への通知)
第37条 議長は、第34条第1項の決定に基づく保有個人情報の訂正の実施をした場合において、必要があると認めるときは、当該保有個人情報の提供先に対し、遅滞なく、その旨を書面により通知するものとする。
(利用停止請求権)
第38条 何人も、自己を本人とする保有個人情報が次の各号のいずれかに該当すると思料するときは、この条例の定めるところにより、議長に対し、当該各号に定める措置を請求することができる。ただし、当該保有個人情報の利用の停止、消去又は提供の停止(以下この章において「利用停止」という。)に関して他の法令の規定により特別の手続が定められているときは、この限りでない。
2 代理人は、本人に代わって前項の規定による利用停止の請求(以下この章及び第48条において「利用停止請求」という。)をすることができる。
3 利用停止請求は、保有個人情報の開示を受けた日から90日以内にしなければならない。
(利用停止請求の手続)
第39条 利用停止請求は、次に掲げる事項を記載した書面(第3項において「利用停止請求書」という。)を議長に提出してしなければならない。
2 前項の場合において、利用停止請求をする者は、議長が定めるところにより、利用停止請求に係る保有個人情報の本人であること(前条第2項の規定による利用停止請求にあっては、利用停止請求に係る保有個人情報の本人の代理人であること)を示す書類を提示し、又は提出しなければならない。
3 議長は、利用停止請求書に形式上の不備があると認めるときは、利用停止請求をした者(以下この章において「利用停止請求者」という。)に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。
(保有個人情報の利用停止義務)
第40条 議長は、利用停止請求があった場合において、当該利用停止請求に理由があると認めるときは、議会における個人情報の適正な取扱いを確保するために必要な限度で、当該利用停止請求に係る保有個人情報の利用停止をしなければならない。ただし、当該保有個人情報の利用停止をすることにより、当該保有個人情報の利用目的に係る事務又は事業の性質上、当該事務又は事業の適正な遂行に著しい支障を及ぼすおそれがあると認められるときは、この限りでない。
(利用停止請求に対する措置)
第41条 議長は、利用停止請求に係る保有個人情報の利用停止をするときは、その旨の決定をし、利用停止請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。
2 議長は、利用停止請求に係る保有個人情報の利用停止をしないときは、その旨の決定をし、利用停止請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。
(利用停止決定等の期限)
第42条 前条各項の決定(以下「利用停止決定等」という。)は、利用停止請求があった日から30日以内にしなければならない。ただし、第39条第3項の規定により補正を求めた場合にあっては、当該補正に要した日数は、当該期間に算入しない。
2 前項の規定にかかわらず、議長は、事務処理上の困難その他正当な理由があるときは、同項に規定する期間を30日以内に限り延長することができる。この場合において、議長は、利用停止請求者に対し、遅滞なく、延長後の期間及び延長の理由を書面により通知しなければならない。
(利用停止決定等の期限の特例)
第43条 議長は、利用停止決定等に特に長期間を要すると認めるときは、前条の規定にかかわらず、相当の期間内に利用停止決定等をすれば足りる。この場合において、議長は、同条第1項に規定する期間内に、利用停止請求者に対し、次に掲げる事項を書面により通知しなければならない。
2 前条の規定による利用停止決定等をしなければならない期間に、議長及び副議長がともに欠けている期間があるときは、当該期間の日数は、同条の期間に算入しない。
(審理員による審理手続に関する規定の適用除外)
第44条 開示決定等、訂正決定等、利用停止決定等又は開示請求、訂正請求若しくは利用停止請求に係る不作為に係る審査請求については、行政不服審査法(平成26年法律第68号)第9条第1項の規定は、適用しない。
(審査会への諮問)
第45条 開示決定等、訂正決定等、利用停止決定等又は開示請求、訂正請求若しくは利用停止請求に係る不作為について審査請求があったときは、議長は、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、盛岡北部行政事務組合情報公開・個人情報保護審査会に諮問しなければならない。
2 前項の規定により諮問した場合には、議長は、次に掲げる者に対し、諮問をした旨を通知しなければならない。
(第三者からの審査請求を棄却する場合等における手続等)
第46条 第27条第3項の規定は、次の各号のいずれかに該当する裁決をする場合について準用する。
(適用除外)
第47条 保有個人情報(不開示情報を専ら記録する行政情報に記録されているものに限る。)のうち、まだ分類その他の整理が行われていないもので、同一の利用目的に係るものが著しく大量にあるためその中から特定の保有個人情報を検索することが著しく困難であるものは、第4章(第4節を除く。)の規定の適用については、議会に保有されていないものとみなす。
(開示請求等をしようとする者に対する情報の提供等)
第48条 議長は、開示請求、訂正請求又は利用停止請求(以下この条において「開示請求等」という。)をしようとする者がそれぞれ容易かつ的確に開示請求等をすることができるよう、保有個人情報の特定その他開示請求等をしようとする者の利便を考慮した適切な措置を講ずるものとする。
(個人情報等の取扱いに関する苦情処理)
第49条 議長は、議会における個人情報、仮名加工情報又は匿名加工情報の取扱いに関する苦情の適切かつ迅速な処理に努めなければならない。
(施行の状況の公表)
第50条 議長は、毎年度、この条例の施行の状況を取りまとめ、その概要を公表するものとする。
(委任)
第51条 この条例の実施に関し必要な事項は、議長が定める。
第52条 職員若しくは職員であった者、第9条第2項若しくは第15条第5項の委託を受けた業務に従事している者若しくは従事していた者又は議会において個人情報、仮名加工情報若しくは匿名加工情報の取扱いに従事している派遣労働者若しくは従事していた派遣労働者が、正当な理由がないのに、個人の秘密に属する事項が記録された第2条第5項第1号に係る個人情報ファイル(その全部又は一部を複製し、又は加工したものを含む。)を提供したときは、2年以下の懲役又は 100万円以下の罰金に処する。
第53条 前条に規定する者が、その業務に関して知り得た保有個人情報を自己若しくは第三者の不正な利益を図る目的で提供し、又は盗用したときは、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
第54条 職員がその職権を濫用して、専らその職務の用以外の用に供する目的で個人の秘密に属する事項が記録された文書、図画又は電磁的記録を収集したときは、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
第55条 前3条の規定は、盛岡北部行政事務組合の区域外においてこれらの条の罪を犯した者にも適用する。
第56条 偽りその他不正の手段により、第24条第1項の決定に基づく保有個人情報の開示を受けた者は、5万円以下の過料に処する。
この条例は、令和5年4月1日から施行する。